FAQ(よくあるご質問集)

FAQ(よくあるご質問集)

ここではIMDSの仕様や利用方法等についての、よくあるご質問とその回答をカテゴリ毎に見つけることができます。カテゴリ / 質問をクリックすることで、各質問に対する回答を表示させることができます。

※製品固有の入力方法等に関するご質問で、本FAQやレコメンデーションに掲載がない場合は、お取引先様にご相談頂きます様、お願い申し上げます。
 

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FAQ Categories

アセットパブリッシャー

化学物質

IMDSにおける化学物質の概要情報

プロセスケミカルの存在形態の定義は何ですか?

化学物質を新しく追加するにはどのようにすればよいのでしょうか?

削除されたデータシート/化学物質を含むデータシートに関する警告メッセージについて

なぜ化学記号で鉛やその他の化学物質を検索できないのですか?

なぜGADSLに無い化学物質に、IMDS上でD、P、 D/Pのマークがついているのですか?

クロメート処理を施された亜鉛または亜鉛合金に含まれる六価クロムはどのように見積もることができますか?

化学物質リストに含まれる3価クロムのようなイオンが検索できないのはなぜですか?

 

  IMDSにおける化学物質の概要情報

IMDSの化学物質には、純元素、化合物、さらに一般的に工業用途(例:自動車産業、電気産業等)で使用されている材料の構成物として承認された混合物が含まれています。 化学物質と材料との関係性は明確ではありませんが、それらはELV指令や他の規制に基づいた最適な許諾の下に定義されています。

IMDSには13,000種類もの化学物質が、名称とCAS.Noと共に登録されています。ケミカルサービス(Chemical Service)を提供する企業が、「化学物質リスト(list of basic substances)」の定期的なメンテナンスと、化学物質の追加に関する全てのリクエストの調査を担当しています。

IMDSに登録されている化学物質のリスト(以下、化学物質リスト)には、以下でご説明する3つの異なるタイプの化学物質が含まれています。これらの使い分けに関する制限はIMDSレコメンデーション001などの中に記載があるため、これらのタイプの違いを知ることは重要です。

1. 一般の化学物質 - これはCASナンバーを持つ化学物質で、明白に定義された物質を意味します。例えば水(CAS-No.7732-18-5)が挙げられます。擬似物質やワイルドカードは例外として、化学物質は、文字列ではなくCAS No. かEINECS No.で検索しなければなりません。一つの化学物質には複数の別名が存在しますが、全てがIMDSに登録されている訳ではなく、更にアメリカとヨーロッパで化学物質名の綴りが異なる場合もあります。目的の化学物質が見つからない場合は、Googleや他の検索エンジンでCAS No.を検索して下さい。それでも見つからない場合は、無効なCASナンバーである可能性が考えられます。

2. 擬似物質 - 擬似物質は、化学物質もしくは化学物質グループの正確な定義を与えられていますが、CAS No. がありません。例としては「アクリル樹脂(Acrylic resin)」や「コットンファイバー(Cotton-fibre)」が挙げられます。これらがIMDSの中でワイルドカードではなく、実際の物質として扱われていることは重要なポイントです。このため、これらの擬似物質は、レコメンデーション001に基づき、材料の中で上限100%まで使用することができます(ただし、材料の中に一種類の化学物質だけを100%含めることは、一般的に認められていません)。

3. ワイルドカード(ジョーカー) - これらの物質は特定の物質を定義しません。例としては"Miscellaneous"や"Not yet defined"が挙げれます。要申告物質をワイルドカードに置き換えることは認められませんのでご注意下さい。レコメンデーション001では、材料中でのワイルドカードの含有率は、最大10% まで認められています。IMDSには9種類のワイルドカード(ジョーカー)が登録されており、CAS No. が"system"として定義されています。

 

  プロセスケミカルの存在形態の定義は何ですか?

プロセスケミカルとは、通常は製造工程で使用され、最終製品には残らない物質のことを指します。"Process Chemicals"化学物質グループに属し ている化学物質には、液体(例: solventsなど)、反応物(例: polymerization agentなど)、気体が含まれます。

IMDSでプロセスケミカルが0.1%より多く材料に追加された場合、それらの化学物質の使用目的が必要です。ユーザーは、これらの化学物質を材料へ追加する際に、プロセスケミカルの存在形態を指定しなければなりません。該当する化学物質が最終製品に含まれていない場合、サプライヤーは、IMDSでその化学物質を追加することを控える必要があります。

各"プロセスケミカルの存在形態"の定義はありますか?

"意図的使用(Intended)" は、最終製品に少量(一般的には0.1%より多い)存在する気体やガスに対して指定します。ほとんどのアセンブリ部品は固体で、液体や気体は含まれていませんが、特別な用途のために液体や気体を含む部品もわずかに存在します。揮発性の化学物質は、製造過程で蒸発し、最終製品には含まれません。このため、これらの化学物質はIMDSに含めるべきではありません。

"反応残留物(Residue)" とは、最終製品に化学物質が少量(一般的には0.1%未満)含まれている場合に使用されます。この反応残留物は、大部分が蒸発してしまった溶媒の残りや、反応による残留物を表しています。

"不純物(Impurity)” とは、材料や部品の製造中に生成される物質のことを指します。つまり、これらの化学物質は、材料や部品に意図的に加えられたものではありません。材料の中では、含有率は非常に少量(一般的には0.1%未満)です。

 

  化学物質を新しく追加するにはどのようにすればよいのでしょうか?

こちらの資料(英語版) をご参照ください。

 

  削除されたデータシート/化学物質を含むデータシートに関する警告メッ
       セージについて

削除されたデータシート

様々な理由により、ユーザはデータシートを削除することができます。もし削除されたデータシートが別のデータシートに参照されている場合、送信等を行う際のエラーチェックにより警告メッセージとして表示されます。しかし、警告はエラーとは異なり、送信することが可能です。

削除された化学物質

稀に化学物質がIMDSから削除される事があります。これは化学物質が誤ってIMDS上に登録された場合(例えば化学物質の二重登録など)に起こります。この場合、2つの同じ化学物質のうちの1つは、論理上削除されますが、システム上には残されます。これは、この化学物質を含む既存のデータシートを参照できるようにするためです。なお、もう一方の化学物質はシステム上に残り、従来どおり使用することができます。

削除された化学物質のCAS No.はシステム上に残りますが、システム内では無効のフラグで識別されます。このため、削除された化学物質を含む古いデータシートを参照すると、警告のメッセージが表示されます。

技術的には、この警告メッセージを無視してデータを送信することは可能であり、IMDS上も問題ありません。しかしながら、各顧客の要望事項は異なるため、警告を無視して送信したデータが、承認されるかどうかはわかりません。

上述の理由によってデータシートを拒否することは 、技術的に可能です。なぜなら、各顧客は、削除されたデータシートまたは化学物質が参照されているかどうかを、承認前に確認することができるためです。 また例外として、社内システムを使って分析を行い、削除されたデータを把握することも可能です。

この警告を修正するには、材料の新バージョンを作成するか、サプライヤーに材料の新バージョンを作成してもらい、再送信して頂く必要があります。新バージョンを作成する場合には、いずれの場合もその材料に適切な物質を参照させた後で 、完成させておく必要があります。そして、構成ツリー上の問題の個所を表示させ、古い材料を削除後、新しい材料を組み込みます。

リリース7.0では、削除された化学物質に対する置換機能が追加されます。仮に削除された化学物質がデータシートに含まれていた場合、構成情報画面の詳細の欄に、削除された化学物質の置換を促す文言が表示されます。

構成によっては、複数の階層を変更する必要がある場合もあります。たとえば、モジュール化された構成部品を含むコンポーネントの場合などです(モジュール化された構成部品のアイコンには黒い点が表示されます )。この場合は、以下の手順で変更する必要があります。

  1. 材料を変更し完成させる
  2. 構成部品から古い材料を削除し、新しいバージョンの材料を組み込み、構成部品を完成させる
  3. コンポーネントから古いバージョンの構成部品を削除し、新しいバージョンの構成部品を組み込み送信する

なお、削除された化学物質を含む材料や、削除されたデータシートを含むデータシートなどは、分析メニューから検索することができます。

 

  なぜ化学記号で鉛やその他の化学物質を検索できないのですか?

検索方法(文字列の最後に*を含めるなど)、検索結果の数などを考慮すると、化学記号による検索はIMDSの仕様として適切ではありません。周期表の元素は、イギリス英語かドイツ語の名称を入力してください。しかし、中にはイギリス英語のスペルとアメリカ英語のスペルが異なる化学物質が存在することがあります(例:sulfurとsulphurなど)。その為、 CAS No.で検索する方法が最も正確な検索方法です。

当該化学物質のCAS No.を確認するためには、インターネットの検索エンジン(例:Google、Bing、Yahooなど)で、"periodic table CAS numbers"を検索して下さい。

 

  なぜGADSLに無い化学物質に、IMDS上でD、P、 D/Pのマークがつい
       ているのですか?

GADSLリストは完全なリストであると考えられていますが、実際には完全なものではありません。GADSLには、出荷もしくは廃棄される時点で車両に含有されると考えられる化学物質のみが登録されています。IMDSの化学物質リストの中で法的に要申告または禁止とされる化学物質の多くは、生産工程上のものです。化学物質はユーザーからの依頼によって IMDSに登録されます。このとき、その化学物質が出荷時の車両に含まれているかどうかに関する妥当性の判断は行われません。

 

  クロメート処理を施された亜鉛または亜鉛合金に含まれる六価クロムはど
       のように見積もることができますか?

この件に関連するレコメンデーション008またはレコメンデーション009をご覧下さい。 レコメンデーションはログイン後、レコメンデーションメニューからダウンロードしてご覧頂くことができます。

 

  化学物質リストに含まれる3価クロムのようなイオンが検索できない
       のはなぜですか?

イオン物質にはCASナンバーがあるため、当初は化学物質リストに含まれていました。しかし、過去10年間における意見を集約した結果、純粋なイオンは化学物質として存在せず、材料の中にも含まれないため、化学物質リストに含めることは適切ではないと判断されました。イオンは常に他の異なる電化を持ったイオンと結びついているため、成分として材料にイオンを使用することはできません。使用する場合はそれらのイオンを含んだ塩のみを追加してください。

2008年11月に、ほぼ全てののイオン物質が化学物質リスト上で無効となりました。
Borate, Bromide, Carbide, Chloride, Chromate (CrO42-), Fluoride, Iodide, Nickel, ion (Ni3+), Nitrate, Nitrite, Phosphate, SO4 radical, Sulfate, Sulfide, Sulfite, Thiosulfate, Zinc, ion (Zn2+), Zyanate, Zyanide

なお、3価クロムを含むデータシートは既にIMDS上で多く存在していた為、2009年7月まで有効となりました。

IMDSの機能において、無効化されたイオン物質の代替となる化学物質が表示されない理由としては、材料の製造メーカーはイオンが何と結合して、何という塩が生成されるのかを知っている必要があるためです。システム側で材料を製造しているわけではないため、代替案を提示できません。このため、最終製品における材料の状態に詳しい化学物質の専門家へ問い合わせる必要があります。

以上が、イオンが化学物質リストから除外された理由です。化学物質の専門家が最終製品に含まれる化学物質を明らかにする必要があります。最終製品に自由(遊離)イオンを含めてはいけません。また、データシートの入力は、材料に詳しい担当者が行うようにしてください。

FAQ(よくあるご質問集) - その他

FAQ(よくあるご質問集) - その他

IMDSのトレーニングマテリアルは入手できますか?

ここからダウンロードできます。


IMDSトレーニングガイド(日本語版)
  IMDSトレーニングガイド(リリース13.2)
(概要編・演習編・カンパニーアドミニストレーター編が収録されています。)

 

アプリケーションコードの日本語訳はありますか?

こちらからアプリケーションコードの日本語参考訳をダウンロードできます。

 

アプリケーションID選択肢英日対照表v7.0(PDF形式)

 

材料分類の日本語訳はありますか?

以下のファイルが日本語参考訳です。

IMDS材料分類日英対照表(PDF形式)

 

Download_UserManual

最新のIMDSユーザーマニュアルはこちらからダウンロードできます。
IMDSユーザーマニュアル

 

ELV and Annex

欧州ELV指令および最新のAnnex IIの資料

こちらからダウンロードできます(全て英語版):
欧州ELV指令 : EU ELV Directive 2000/53/EC (incl. latest version of Annex II, Version: 2023)

また、補足としてアプリケーションコードの変更に関するIMDSステアリングコミッティの資料(2016年6月版)もダウンロードできます。